昨夜結構呑んだけれども、飲んでもさほど胃は快調で、予定していた西新宿のWAKO WORKS of ARTへWolfgang Tillmansの展示を見に行く。新宿周辺は不思議なところだ。時に妙な虚無感に襲われる。



(from left to right)西新宿のJCT。いままでに味わってこなかった感覚。秩序と混沌。ソトからRoom 1を撮影。日常的な風景の中にアブストラクトな空間が挿入されている。

んでおさらい。
Wolfgang Tillmansは1968年Hamburg生まれ。London在住。2000年にTate Britainのターナー賞を受賞している。今回の展示はいくつかの写真によって構成されているて、Room 1とRoom 2で作品の内容が異なる。Room 1では日常の中の一瞬の繊細な美しさを写真という技法を用いて表現している。ぼくの好きな表現。例えば作品のひとつで、Tシャツのしわ具合や背景との対比、構図によってそれが美しくなっているやつ。日常このくらいのレベルで気づきがあれば、世の中はぐっと素敵になるんだろうなと。

よる抽象的な空間のRoom 2では光沢をもった単一の色彩の印刷物が、おそらく手によって折り目がつけられている。それによって折り目や陰影が落ち、濃淡と反射が単一の色彩に表情をつけている。昔西沢立衛さんが「白は意味をリセットするというより、日常の中で変化に富む色」みたいな言い方をされていたのを思い出す。現像を用いて変化を与えている作品もあった。やっぱりそれもきれいだったが、僕の感性では、いまいち意図が汲み取れなかった。

夜は茗荷谷駅裏のパスタ屋でミートソースの茄子をスパゲッティを食べた。おいしかった。