5/21の内田樹のブログに興味深い記述がされている。

結婚論を「妥協と共生」によって問うている。僕にとってあまり納得の行く結論ではなかったかもしれないが、重要な気付きがあった。

彼は「妥協」を次のように定義している。

「妥協」というのは「まず、私がいる」というところから話が始まる。そこに他者が干渉してきて、私の動線を塞ぎ、私の可動域を制約し、私の自己実現を妨害する。私はやむなく、自由を断念し、狭いところで我慢し、やりたいことを諦める。

この「干渉」、「動線」、「可動域」という言語に想像を加速していただいた。研究論文の中で相互依存を考察している場面があったのだけど、その理解を深める単語だと感じている。論文ではC・Alexanderのセミラティスのモデルを採用し、理論上は理解していたけれども、当時は実体験においての経験に実感がわいてこなかった。内田のキーワードによって理論と経験のバランスが均衡して、ようやく自分のモノにできた感がある。いま意識している複雑系へのよいアプローチになってくれるか?